一戸建ての注文住宅を考えた場合、まず意識するのが新聞広告、展示場ではないでしょうか。ネットではスーモカウンターなど情報サイトで基本知識を入手されると思います。
モデルハウスなどで話をうかがって最初にびっくりしたのが、注文住宅には最低限の建築基準があるだけで、ハウスメーカーにはそれぞれの多様な工法、仕様があることでした。私の専門分野では正解があるのが常識ですが、正解は1つではなく組合せで何通りもの答えがあるように感じ、また、本当の正解があるのかな?とも思ったわけです。省エネ性能を高めるには気密性能と断熱性能を高める必要があります。2025年4月から、原則すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務づけられたので、いずれの施行会社にお願いしても一定の気密性・断熱性は得られるはずです。しかし、高断熱のための工法には、内断熱と外断熱、2つの工法があり、断熱材の種類はさまざま、2030年までに引き上げられる省エネ基準、ZEH水準を見据えた工法か、地域の気温・天候への配慮などいろいろ各メーカーで異なり、これらが各メーカーの特徴となっています。牧歌的でできるだけ自然のままがよいというポリシーで、最低限の基準を満たせば、むしろ隙間だらけの自然換気の方がおすすめというメーカーもありました。
私たち家族にとっての最適解を探す必要がある。結論を申し上げれば、私たち家族は高気密・高断熱住宅で定評のある地元のハウスメーカーにお願いしました。高気密・高断熱住宅は、夏は涼しく冬は暖かい一定の温度・湿度が保たれるため、そのメリットには、快適性、冷暖房効率向上とこれによる光熱費削減、ヒートショックリスク削減、結露減少、防音効果向上があげられます。予算的にも納得できると思いました。
メーカーの選定までは比較的多くのハウスメーカーに相談しました。おおまかに申し上げると、同じ間取りの場合、大手ハウスメーカーでは地元の工務店よりも1.5〜2倍の費用がかかります。費用の内訳、とくに住宅そのものにどの程度経費が使われるかで、両者におおきな違いが見られます。たとえば、大手ハウスメーカーではブランドという価値が得られる反面、CM・広告費の一部が予算に転嫁されるので「家そのもの」に使われる金額の総予算に対する割合は少なくなってしまいます。いいかえれば、高いお金を払っても家づくりでなく、広告などの別の費用に使われてしまうということです。また、大手ハウスメーカーは鉄筋工法を得意としていますが、鉄筋は高断熱・高気密に適していないので、これを克服して高断熱・高気密に仕上げるには木造よりもかなり高額な予算が見積もられます。ハウスメーカーの選定にはブランド、鉄筋か木造か、工法・技術、気密性、断熱性、コストなどを総合的に考えてみることが大切と思います。気密性や断熱性は現在数値化されていますので、この測定値も問い合わせてみるとよいかと思います。ちなみに、大手ハウスメーカーのモデルハウスに出かけた際、契約の可能性が低い客と見られ相手にもされないことがありました。リベ大の学長の動画ではモデルハウスは毒キノコのひとつになっているように記憶していますが、高齢者になるとキノコの方が避けてくれる業界もあるようです。
