家づくり 1 賃貸か持ち家か

一般常識として、老後の資産運用は少なくとも定年退職の5年前には計画を立てるべきとされています。しかし、私がその重要性に気づいたのは、定年まで残り1年に迫った時期でした。そんな私には、折に触れて助言をくれる、ありがたい親戚がいます。

今回、家づくりをテーマに選んだのは、60歳を過ぎてから持ち家を購入した自身の経験が、読者の方々の参考になるのではないかと考えたからです。結論から申し上げれば、現在は非常に快適な生活を送ることができています。

ことの発端は、米寿を過ぎてもなお心身ともに健勝な母から届いた、一本の叱咤(しった)の電話でした。子供たちから見れば祖母にあたるため、以後は「ばあちゃん」と呼ぶことにします。そのばあちゃん曰く、「まだ賃貸に住んでいるの? 定年まで家を持たないなんておかしいから、すぐに建てなさい」とのこと。これまでも折に触れて小言は受けていましたが、この時の言葉は非常に強烈なものでした。

当時の住まいは賃貸とはいえ、90坪の敷地に5LDK、駐車場と庭も備えた一軒家でした。私自身は何の不自由も感じておらず、「老後までは貯蓄に専念し、退職後は好きな場所に住めばいい」と楽観的に考えていたのです。ところが、兄も母と同意見であることが分かり、家づくりは突如としてわが家の「メインイベント」へと浮上しました。

そもそも「賃貸か持ち家か」という議論は、ネット上でも意見が二分される永遠のテーマです。特に働き盛りの30〜40代にとって、住宅ローンは心強い支援か、あるいは重い負担か。判断は難しく、転勤や転居の不安もつきまといます。私自身、ローンを負担と感じたからこそ、60歳まで賃貸生活を選んできました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次