昼食を蕎麦(乾麺)にしてから、約1ヶ月。まだ、充分な効果を実感することはできません。膝の方はだいぶ良くなってきたので、散歩を取り入れることにしました。厚生労働省は身体活動・運動の推進に関するガイドを2023年に改訂しました。さあっと見ましたが、難しいことばでかなり細かく解説されていて、素人が読もうとしても最後まで辿り着かない気がしました。とりあえず、健常な高齢者に推奨される身体活動・運動の概要をまとめると、以下のようになります。
1.身体活動・運動が健康づくりに必要な理由
まずは、ことばの説明です。
「身体活動」とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての活動。
「運動」とは、身体活動のうち、スポーツやフィットネスなど健康・体力の維持・増進を目的とするもの。
身体活動・運動の量が多い者は、少ない者と比較して循環器病、2型糖尿病、がん、ロコモティブシンドローム、うつ病、認知症などの発症・罹患リスクが低い。WHOでもガイドラインを公表している。
身体活動・運動の意義と重要性を認知・実践することは、超高齢社会を迎える日本の健康寿命の延伸に役立つ。
2.身体活動基準の改定
身体活動・運動分野のガイドラインは、平成元年に策定されました。「健康づくりのための身体活動ガイド2023」は最新の科学的知見に基づいて2013年版を見直し、策定されたものです。2013年版では「基準」ということばが表題に含まれていますが、2023年版はガイドとなっています。「基準」ではすべての国民が等しく取り組むべき事項と解釈されてしまい、誤解を招くとして、ガイドとされたそうです。ガイドは、成人、こども、高齢者別に身体活動・運動の推奨事項とこれらに関連する参考情報からなり、素人には少し難しいとは思いますが、使いやすく工夫されています。
3.高齢者にとっての推奨歩数と根拠
推奨歩数:1日約6,000歩以上
ガイドでは、高齢者は「歩行またはそれと同等以上の強度(3メッツ以上)の身体活動を1日40分(40分÷60分=約0.67時間)以上」行うよう推奨しています。
この「メッツ」という単位がわかりにくいのですが、「メッツ」とは、身体活動の強度を表す単位で、安静座位の状態を1メッツとして、その何倍のエネルギーを消費するかを示す指標です。歩行は3メッツに相当します。メッツ・時とは、メッツに身体活動時間を乗じた活動量の単位になります。
歩行を1日40分間、1週間続けると、3メッツ×(40分間÷60分間)×7日間 = 14メッツ・時になりますが、ガイドではこれを「約15メッツ・時」に相当するとして扱い、このエネルギー消費量を「40分間の歩行」あるいは「歩数4,000歩」として概数でとらえています。わかりにくいのですが、
40分間の歩行 = 歩数4,000歩 = 約15メッツ・時 となります。
ここで、15メッツ・時という値は、身体活動・運動の大きな境界となることが、統計的にわかっています。すなわち、3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行う高齢者は、ほとんど身体活動をしない高齢者と比べて、総死亡および心血管疾患死亡のリスクが約30%低下する。これは、高齢者にとっては無視できないところかと思います。
一方、私たちが1日生活すると、3メッツ未満の日常的な家事などで約2,000歩に相当する身体活動を余儀なくされます。したがって、3メッツ以上の活動として歩行40分(あるいは 4,000歩)を意識的に行う運動と、これに日常的な活動量の約2,000歩を足して、合計1日約6,000歩という値が出てきます。この6,000歩が歩く歩数として推奨されています。この記事を読んでいてわかりにくかったのは、生活活動と運動としての身体活動を合計して、6,000歩にしていることが気になりました。一般的には誰もが日常の生活で1日2,000歩は歩くなら、意識的に行う身体活動(運動)とは分けて1日4,000歩、歩こうとしておけばよいのに、と思ったのですが、たとえば自立して生活できない状態なども考えると、やはり1日の必要な身体活動は、6,000歩が目安とせざるを得ないかなと思いました。
なお、体力のある高齢者はさらに成人と同量の1日8,000歩(週23メッツ・時)を目標にすることで、さらなる健康増進効果が期待できます。また、6,000歩に届かなくても、今より10分多く動く「プラス・テン」の考え方が推奨されています。
4.もっと軽くてもよさそうな高齢者の身体活動
別の研究では1週間に8,000歩以上を歩く日数が多いほど、全死亡と心血管疾患の死亡リスクは低くなるが、週に1~2日だけ歩いただけでも、効果を期待できると結論付けています。
3メッツ×(80分÷60分)× 2回 = 8メッツ・時 あるいは 週23メッツ・時÷7日×2日 = 6.8 メッツ・時ですから、膝を痛めている高齢者もできるだけのことをしていれば、それなりに恩恵が得られるようです。
5.まとめとダイエット再考
「毎日40分以上の身体活動」、「毎日6,000歩以上歩くこと」が推奨されていますが、これはあくまで推奨です。毎日、同じ距離ではなくても、あるいは週に2回でも構わないので、外に出て歩く、気楽に散歩すればよいかと思います。目下、体重減少による膝への負担軽減を目的に、昼食を蕎麦にしてダイエットを試みていますが、上記の厚労省の記事にはダイエットについても触れていたので、またの機会に検討しようと思っています。
